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半年近く前から探していた、Evo II RSの程度極上中古車を、格安で落札することに成功して、「家族に優しく」「ダートも走れる」マルチ競技車を製作する事にしました。
バケットシートと16inchホイール以外は、完全ノーマルと言っても良いくらいで、サスペンションを変えた痕跡すら無く、ベース車両としては最適の一台でした。
190,000km弱も走行しているのが唯一の難点ですが、何れエンジンO/Hまで視野に入れているので、問題無しとして仕事の合間を見て制作を進める事にしました。

「何は無くとも、丈夫な車体から」と言う事で、「ロールバーの取り付け」を一番最初に行う事としてメーカーの選定を始めした。
制作のテーマから「エアコン」「五名乗車」は外せない条件なので、いろいろ思い悩み最終的にセーフティ21の定員タイプとしました。
A〜Cピラーにピタッと吸い付くように取り付けられる同社のロールバーは、日常の使用でも全く邪魔に感じる事も無く、十分に車体剛性にも寄与してくれるでしょう。
今後はストラットタワーバーやストラットサイドバーも併用して、ダート走行にも負けない「丈夫な車体」を目指して製作していきます。

多少、仕事が暇になったので、最も時間を必要とする「クラッチ」「フロントLSD」「センターLSD」に着手する事にしました。
クラッチはEXEDYの「ウルトラ・ファイバー」、F/LSDはCUSCOの「タイプRS1way」、C/LSDはAdeliaの「メカニカルカップリング」を選択しました。
作業の方は、何十台とこなした手馴れた事なので全く問題無く、必要な「オイルシール」や「ベアリング」を新品と交換しながら、過走行によるトラブルを未然に防ぐように配慮しました。
LSDのイニシャルトルク配分は、ダート走行時に照準を合わせて「F/強、C/中」ぐらいのイメージに調整しておきました。
ロック率については、とりあえず最大値としておき、今後はリヤのLSD(標準品)も一度分解して、「イニシャル/弱(0kg)」に設定する予定です。
ただし、これらの話は、あくまでもダート走行を前提にしての事なので、サーキット走行等では別の数値になると思います。

私はEvo I〜IIIのミッション脱着の際には、作業の安全性と正確性を考慮して、フロント・クロスメンバーを外して行います。
せっかくメンバーを外したのですから、操作性と耐久性を考慮して、補強をしてみる事にしました。
Evo I〜IIIを含めて、大多数の車のクロスメンバーは、プレスされた数枚の鉄板を、溶接で繋ぎ合わせた構造になっています。
「ところどころ」に溶接が省略されている部分が有るため、そこを半自動溶接器で「ひとつひとつ」隙間無く埋めていきます。
ただし、後述する理由によりサスペンションメンバー取付部だけは、無補強のままとしておきました。

クラッチを新品にした時点で、伝達力が高まったらしく、発進時にリヤから「カチン!」という異音を発するようになってしまいました。
仕方なく「ファイナルギヤのバックラッシュ調整」と「リヤLSDのオーバーホール」へと進む事になりました。
リヤデフケースを取り外したのですから、リヤのクロスメンバーにもフロントと同等の補強を施しておきました。
特にEvo I は、リヤデフサポートアームの取り付け部分に、クラックの発生率が高いので、必ず補強をした方が良いと思われます。

三つのLSDの「効き方」のバランスを考慮して、リヤLSDはイニシャルトルク「0」に設定してみました。
ケースを分解して、内部に入っているスブリング・フリクション・プレートを、通常のフリクション・プレートに差し替えます。
「三菱純正部品」のプレートは少々高価なため、「TRD」「ニスモ」「STI」等のパーツから、最適な物を選択して使用します。
ケースとプレートのクリアランスを「0.1mm」以内に調整する事が肝心で、それ以上に隙間が広いと、異音発生の原因になる事が有ります。
ファイナルギヤのバックラッシュ調整には苦戦を強いられ、190,000km走行の現実を見せつけられた思いでした。

リヤサスペンションを分解したのを機会に、Evo I〜IIIボディーの「最大の弱点」と言われる、リヤサスペンション・アッパーリンク取り付け部を補強しておきました。
標準のスポット溶接の跡に沿って、凸凹にならないように注意しながら、半自動溶接器で作業を進めていきます。
この部分は強化ゴムブッシュを組み込んだだけでも「クラック」が発生するらしく、三菱のディーラーから相談を受けた事も有りました。
将来的にはピロボールブッシュの採用も検討している部分なので、事前に十分な対策を施しておきました。

駆動系リニューアルの最終段階として、三菱純正の「対策クラッチ・ペダル・ブラケット(?)」に交換しておきました。
Evo I〜IIIは、強化クラッチを組み込むと、「ペダルが折れる」というトラブルが多発する傾向にあります。
ペダルラバーがEvo III用の逆台形になっていますので、市販のハイリフト・ペダルラバー等の選択範囲も広がります。
ただし、この純正部品は一般には公開されておらず、興味の有る方はメールにて連絡戴ければ、交換作業込みで対応しています。

私が「古エボのセッティング上、最大のポイント」と考えている、トレーリングアーム他のリヤサス周りです。
今回は「一次仕様」として、トレーリングアームのブッシュをI.R.Sのトウイン調整式として、その他はラリーアートの強化ゴムブッシュに変更しておきました。
ダート仕様の車の場合は、ノーマルに近い車高で戦う事が多く、4WSの問題がクローズアップされて来る事が多くなります。
今後はアシストリンクを外す等の手段により「4WSを機能させない方向」で、セッティングを詰める事になると思います。

肝心のサスペンションですが、フロントには「ノーマル形状ながら、車高の微調整が 可能」である事を重要視してTEINのタイプグラベルダンパーを採用しました。
当然減衰力の調整も可能なので、セッティングの幅も広がってくる事でしょう。
組み合わせるスプリングは、RIGIDのラリー&ダートトライアル用の4.21kgとしました。


フロントのサスペンションを分解した「ついで」に、ストラットアッパーマウント他 をラリーアート製の強化ゴムタイプに交換しておきました。
ダート走行による「水」や「泥」の進入の事を考慮すると、ピロボールの採用には慎 重にならざるをえません。

フロントサスペンション脱着作業の最終仕上げは、オクヤマのストラットタワーバーの取り付けです。
様々なメーカーからタワーバーがリリースされていますが、関節部や調整部の無い完全一体成形による軽量感と剛性感は、他の追従を許しません。


リヤサスペンションダンパーには、KYBのラリー用の別タンク式を、直巻仕様に改造して採用しました。
減衰力の調整が伸び/縮み別々に可能な事と、圧倒的なオイルの容量による熱対策が主な理由です。
組み合わせる直巻スプリングは、〜4kgのバリアブルレートをオリジナルで製作しました。
RIGIDのスプリングマウントシートとラリーアートのリヤショックアッパーブッ シュを、忘れずに交換しておきます。

クラッチ交換と同時に、エンジンマウント類も強化品に交換しておきました。
ポイントとなるのは画像上部に写っているBOZZ SPEEDクロスメンバーブッシュです。
Evo.V以降のランサーではリジット化された部分なので、機能上でも問題ありません。
当然! シフトのフィーリングは格段に向上し、振動も思った程では有りませんでした。メンバーの一部分を無補強のままにしたのは、リジットマウント化に備えての事でした。
エンジンの振動から来るクラック等の発生に備えて、被害を最小限にするための工夫です。


前途のようにペダルブラケットは対策済みなのですが…、もう少し軽くしたいと思いました。
Jspeed
の強化レリーズシリンダーは、非常に有り難いパーツで、古エボの強い見方です。

肝心のブレーキパットは、信頼するBRIGブランドの内から選びました。
峠、ダート、サーキット、等の様々なステージを走行する予定ですので、前後共にラリーハード '05のチョイスとなりました。
今後は各ステージでの実走行の上で、効き具合の前後バランス等を考慮しながら、変更していく可能性も有ります。


ダート走行も視野に入れているので、エアークリーナーケースは純正品を使用します。
エレメントは最も高効率だと思われる
monsterのパワーフィルター3としました。
画像には写っておりませんが、Jspeedのストラットサイドバー(すじ金くん)を装着して、十分なボディー剛性を確保しました。

やっとダートも走れる仕様になって来たので、「車のテスト」と「私自身の練習」を兼ねて、長野県にある「スポーツランド信州」で行われた走行会に参加して来ました。
リヤショックの縮み側を柔らか目に合わせたところ、古エボ特有の「だらしのないドリフト」からも開放されて、セッティングの方向性が間違っていないことを再確認できました


「おかしいな?」と思っていた方も多いかとは思いますが、4G63最大のウィークポイントに手を入れました。
信頼するパワーエンタープライズ製のスーパーストロング・タイミングベルトIIに交 換しています。

タイミングベルトを交換するのと同時に、ファンベルト他のベルト類も強化品と交換 しておきました。
ほとんどのスポーツ車種をラインナップする「Gates」製のベルトは、純正品と 比較してもそれほど高価でもなく御勧めの一品です。

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